自分で毛抜きを使って脱毛するリスク
多くの男性が濃いヒゲにコンプレックスを抱いています。ヒゲ剃りは時間と手間がかかり、煩雑で肌を傷つける可能性があります。この悪循環から脱却したいと思う男性は一般的です。

ヒゲ脱毛を考える男性の最初の選択肢は、毛抜きによる脱毛です。しかし、毛抜きによる脱毛はリスクが高く、いくつかのデメリットが存在します。絶対にダメとは言えませんが、注意が必要です。ここでは、そのリスクについて解説します。
毛穴が開きっぱなしになってしまう

「毛抜きによる脱毛」は、乱暴な方法で健康な毛を強制的に抜き取ることです。
毛穴は体毛の太さに合わせた自然な大きさなのですが、毛抜きで抜かれた部位では、本来あるべき「毛」が瞬間的になくなります。そして、「毛穴」はただの穴となり、急に閉じることはできません。
これにより、細菌の侵入が最も高いリスクなのです。
また、皮脂の分泌も関連して悪影響を引き起こします。
体(肌)は突然のトラブルに対応しようと、通常の皮脂分泌ではなく、過剰に分泌し始めます。これは外部からの細菌をはじめ汚れなどの侵入を防御するための機能なのです。時間の経過により、毛穴は一時的にふさがりますが、毛抜きによる脱毛を繰り返すと、この過剰な皮脂分泌の反応が習慣化し、重度の脂性肌になるリスクが高まります。
分かりやすい例でいうと、鼻の毛穴に角栓が詰まった場合でも同様の問題が起こります。
角栓を絞り出すと、雑菌が入り、おできができたり、皮脂が余計に分泌されてお鼻がテカテカになることがありますが、心当たりありませんか?
このように、無理な方法で脱毛すると一時的に肌表面がきれいになるように見えますが、雑菌による炎症や脂性肌など予期しない問題が生じる可能性があります。
もし毛抜きで脱毛する場合は、毛を抜いた後すぐに市販の消毒液をコットンやティッシュにつけて消毒しましょう。また、毛穴を引き締めるために引き締めローションや化粧水を使用して、皮脂の過剰分泌を最小限に抑える工夫をしましょう。
埋没毛ができやすくなる

そして、毛抜きによる脱毛のリスクですが、それは、「埋没毛」です。「埋没毛」とは、毛穴の表面がふさがり、毛根から発毛した毛が内部に閉じ込められてしまう状態のことです。
埋没毛の原因は、肌の防御機能により、表皮と毛穴が保護されるためです。
特に男性のヒゲ脱毛では、埋没毛に気をつける必要があります。
同じ場所を何度も脱毛すると、埋没毛が発生しやすくなります。埋没毛は皮膚から出てこないため、透けて黒いひげが見える状態になります。
これにより、見た目の悪さだけでなく、皮膚内で炎症を起こし、ニキビや吹き出物になることもあります。
このような、リスクが高い行為なので、毛抜きでの脱毛は避けることをお勧めします。
炎症による吹き出物やニキビの場合、埋没毛が皮膚から出てくるのを待たずに処理する方法もありますが、無理に取り出すと毛穴や周囲の皮膚を傷つける可能性があるため、絶対にやめましょう。
埋没毛の適切な処理方法は、皮膚科や美容皮膚科、形成外科で処置を受けることです。